石破氏が不出馬 “三つどもえ”一転 各派閥に動き
自民党総裁選を巡り、野田聖子幹事長代行(61)が出馬に向けて最終調整に入りました。
17日に告示を迎える自民党の総裁選挙。顔ぶれが固まってきました。
15日午後4時ごろから派閥の総会を開いた石破元幹事長(64)は、正式に立候補しない意向を表明。
すでに立候補を表明している河野行政改革担当大臣(58)を支援する考えです。
一方、立候補に意欲を見せている野田幹事長代行。周辺によりますと、立候補に必要な20人の推薦人の確保が見えてきたとのことで現在、最終調整を行っています。
野田氏のブログから(14日):「やはり私自身が動く必要性を強く感じ、残された期間で準備に入る覚悟をしたところです」
現職の大臣としてただ1人、立候補を表明している河野行革担当大臣は公務の合間を縫って、コロナ禍で苦境に立たされている飲食店経営者と意見交換した後、テレビ番組に出演。他の候補者との違いをアピールしました。
自民党麻生派・河野行革担当大臣:「ワクチン接種、1741の市区町村の皆さんの声を聞きながら、ここまで引っ張ってきましたので多分、政治家のなかで今、実行力、突破力と調整力、一番あるのが河野太郎だと思って頂いていいんだと思います」
一方、岸田前政調会長(64)は「しっかり話を聞いて、そして対話をし、信頼関係を作って、そして協力をお願いする。私は、そういったリーダーを目指す。私こそ、そういったリーダーにふさわしい」とアピールしました。
去年の総裁選挙で敗因の1つ、地方票が少なかった岸田前政調会長は今回、党員・党友票の支持拡大に力を入れ、今月15日もリモートによる対話集会を行いました。
14日に開いた選対本部立ち上げ集会に約40人の議員が集まった高市前総務大臣(60)。「ファイト・オン・サナエ・フォー・ジャパン」と書かれたサナエタオルを掲げ、決意を新たにしました。
自民党無派閥・高市前総務大臣:「勝たねばならぬ…そう思っております。一生懸命、戦います」 15日も党所属の国会議員の事務所を回り、支持を呼び掛けました。
自民党無派閥・高市前総務大臣:「(候補者の)人数が多いほど色んな議論ができるので、良いことだと思います。非常に幅広い議論ができるチャンスでございますので、1人でも多いといいですね」
党内最大派閥の細田派は14日、その高市前総務大臣と岸田前政調会長の2人を支援することを決定。 現状、7派閥のうち岸田派を除く6派閥が事実上、自主投票になる見通しの今回の総裁選挙。票読みが難しくなると予想されるなか、若手議員に影響力を持つ小泉環境大臣は河野大臣支持を表明しました。
自民党無派閥・小泉環境大臣:「河野さんが総理、総裁になれば日本も自民党も変わりますよ。これは戦ですから。この総裁選、絶対勝つんだと。この総裁選を必ず勝ち抜いて新しい自民党、新しい日本をつくり上げるんだということがまず今、考えるべきことだと思っています」
世論調査で人気の高い河野、石破、小泉の3氏が連携することで総裁選挙にどんな影響が出るのか…。 一方、野党は総裁選挙に神経をとがらせています。
立憲民主党・長妻副代表:「今、自民党総裁選真っ盛りでコロナ対策が手薄になってはいませんか?」
田村厚生労働大臣:「総裁選ですか、それに合わせて手を抜いているだとか、絶対あり得ない話でございます」